◎ 心の健康について

 
『心の健康』− 心に効く指タッピング (TFT) −

 「ツボをたたくだけで、不安が軽くなる、気持がスーッとする。体の痛みが軽くなる」鍼(ハリ)やお灸に用いられる「ツボ(経絡上のポイントのこと)」を指先でタッピング(叩く)することによって、恐怖症、パニック発作、トラウマ、体の痛みや凝りなど様々な心身の問題が改善される方法があります。これは、TFT(Thought Field Therapy)といわれるもので、日本語にすると『思考場療法』と言います。米国のキャラハン博士が考え出した治療法です。この治療法は、こころのキズを癒したり、ネガティブな感情を解放することができる優れた効果的なテクニックだといわれています。効果には個人差はあるものの約8割の方に何らかの改善が得られるといわれています。このテクニックを学びたくて、私も数年前に、「キャラハンテクニック」の講習会に参加いたしました。現在は、主に、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やパニック発作などの治療のため日々の診療場面で多用しております。恐怖体験やパニック発作などの病状については、頭でわかっていても感情レベルの心の動揺はなかなか消えるものではないからです。こういう病状にはTFTはよく効きます。さらに、TFTが画期的なのは数分で効果が表われ、副作用は全くないことです。ただ、ツボを指先でタッピングするだけでどうして病状が改善するのか。この点については次のように説明されています。
 思考場とは、人が何かを考えている時、思考のエネルギーを集中させている心の中の場所です。例えば、上司から強く叱責されたなどのイヤな場面とかネガティブな感情を思い浮かべることと理解していただければよろしいかと思います。このようなネガティブな記憶には「心のトゲ(心理的動揺)」が刺さっていて、そのトゲが活性化されて不快な感情がひき起こされると考えるのです。「あの人の言った言葉が胸にグサリと刺さった」という表現がよくされますが、その時のイヤな感情や情況は本当に心のトゲとなって刺さっているのです。
 治療はラジオの周波数を合わせるように、イヤな場面や気持の思考場にチューニングして(思い浮かべて)から、東洋医学でいうツボを決まった手順でタッピングすると、イヤなネガティブな感情が軽減され、気分的に楽になるというものです。すなわち、ツボ(経絡:気の通り道)をタッピングすることによって気の流れがスムーズになって、ネガティブな感情などのストレスが取り除かれるのです。
 それでは、実際のタッピングの手順について簡単に説明いたします。点在するツボを左右どちらかの手の人差し指と中指でトントンと軽く叩いていくのです。すでに決められた手順がありますので是非覚えて試してみてください(やり方は図を参照)。図にお示ししました手順は、不安、緊張、あがり症、恐怖症、パニック、トラウマ、腰痛など日常生活での諸問題や諸症状の解決にきっと役立つことと思います。セルフケアの方法として是非お役立てください。詳しくお知りになりたい方は、「日本思考場療法協会」のホームページをご覧ください。

指タッピング
(引用文献)
1.森川綾女:「わかさ」2011年1月号、わかさ出版
2.村川なおり:不安も緊張も指先でたたくだけで消える、(PHP)
3.森川綾女:たった2分で心がスッキリする体のツボ(三笠書房)
 

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