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私たちはただ生きているだけで、イライラしたり、怒りっぽかったり、落ち込んでみたり、自己嫌悪したり、後悔したり、嫉妬してみたり、逆に、高慢になったり、執着が強くなったりなどと、いつも心は不安定になってしまいます。
これは、反応系の心が各人各様に汚れているからだと考えられています。私たちの心には、情報を受けとる「入力系の心」と受けとった情報に対して反応を起こしてエネルギーを出力していく「反応系の心」の二種類の流れがあります。
例えば、嫌な仕事を押しつけられた時(「入力系の心」)、「やりたくないな。なんで私が・・。嫌だなあ。」と思ってしまいます。私たちにエゴ(注1参照)がある限り、対象を嫌う心(怒り)が反応するからです。これが「反応系の心」です。自分の思い通りにならないと腹を立てるという人がよくいますが、こうした人は好き嫌いで反応しては怒るといった同じ反応パターンをずっと繰り返してきているのです。この反応系の心のプログラムを書き換えていかない限り、怒りっぽい人はいつまでたっても怒りっぽいのです。心の構造改革が必要なのです。努力して反応系の心を善い方向に変えていくと心は安定してくるようになります。
今回は心を安定させるための努力の仕方についてお話ししてみます。
(1)不健全な心のエネルギー(不善な心)を起こさないように努力する
不善な心とは、怒り、嫉妬、物惜しみ、落ち込み、高慢、執着などの汚れたネガティブな感情のことです。このようなネガティブな感情を持っている時、私たちの心は重たく、よどみ、硬く緊張して苦しい状態となっています。不安定な心の状態となっているのです。そんなわけで、不善な心を起こさないようにする方向がすなわち苦しみをなくし、心を安定させることにつながっていくのです。しかし、周りの人やマスコミの多くは、他人を批判したり、欲望をかきたてたりするなどして、それだけで私たちの心は汚れてしまいます。不善な汚れた心を発生させないために最も望ましいのは、難しいことですが、「どんなことがあっても怒らないぞ。悪いことをしないぞ。」と固く決意することです。さらに、心を安定させるためには下記の方法がとても有用です。是非チャレンジしてみてください。
●五戒を守る
五戒とは、@ 生命を傷つけない A 盗まない B 嘘をつかない C 不倫をしない
D 麻薬や酒など酩酊させるものを摂らない
の五つのことです。心を安定させるためには、上記の@〜Dを守ることが大切です。しかし、@、A、Cについては守れるとしても、B 嘘をつかない、D 飲酒しない の二つのことを守っていくのは難しいのではないでしょうか。とくに、Dの飲酒については文句が出てきそうです。飲酒することがなぜいけないかといいますと、お酒は酔えば意識を麻痺させ、現実を忘れさせていきます。智慧を育てながら生きていくことが人生だと考えられますが、飲酒はそれとは逆の方向になってしまいます。お酒を飲んで頭が良くなったという人は聞いたことがありません。すぐにできなくてもいいですから、できるだけお酒は飲まないように心がけましょう。
●怒ること、相手を傷つけるような言葉、際限ない欲望なども避ける
●悪友とつき合わない、悪い場所に行かない 朱に交われば赤くなるという格言があります。悪い仲間と一緒にいると自分も悪いことをするようになってしまいます。悪いことを続けていくと心は安定しなくなってきます。
●物事への執着や怒りの心が起きないようにいつも心に気づきを入れる
(2)不健全な心のエネルギー(不善な心)が生じたら潔く認めて捨て去る
家庭で、近所で、職場でと私たちの悩みは絶えることがありません。その結果、怒り、嫉妬、物惜しみ、後悔、怠けなどのネガティブな感情がどうしても生じてきます。怒りや妬みなどの不善な心が出てきた場合はどうすればいいのでしょうか。このような場合、不善な感情を叩きつぶして排除しようとはしないでください。「自分は怒っているのだ、妬んでいるのだ」と潔く認めてください。居直るというのではなく、自分の感情をやさしく受け入れてあげてください。叩きつぶそうとしても、こうした不善な感情は心の中に一時的に抑圧されるだけで何の解決にもなりません。自分の感情を潔く認めることができれば怒りや妬みの心は消え、心は解放されます。しかし、潔く受け入れることができないと、ますます対象にとらわれていくようになり、心は不安定になっていくのです。
(怒りの対処の仕方については、せいわ広報2010年11月号に既に述べてあります)
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